テーマ:映画】「剱岳 点の記」

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お名前: そんし
劔岳は、今でもルートの途中に鎖を頼りに足の幅しかない断崖の岩場を横ばいする場所や、足場がないため、先人が打った杭だけを足場代わりに岩の急斜面を這い上る場所があります。

そんなわけですから前人未踏の初登頂シーンに鎖や足場が写るわけにはいかないし、正規ルート以外は、どんな腕のある登山家でも命がけになりますから、一番肝心の登頂シーンがすっぽり抜けていたのは、実写にこだわると撮影不可能だったからです。

俳優は手ぶらでしょうが、スタッフは重い資材を担いでよくあんな場所まで登ったなぁと感心するばかりです。なにせペットボトル1本の水がリユックに入っただけで、へたばりかたがものすごく違うのを経験してますので、あれはとても気になりました。

いまは室堂までバスで行けますので、そこから尾根伝いに、山小屋で一泊すれば、二日で劔岳に行ってこられます。便利になった分、ああいうすばらしい映画を見せられてしまうと、にわか登山家が殺到するでしょうから、この夏の遭難騒ぎが心配です。

以前国土地理院まで出かけていったことがあります。残念ながら点の記の実物はみられませんでしたが、三角点の地中に埋める前の実物が見られたりと、とても今日興味深い場所です。

そんし

[2009年07月07日02時34分]
お名前: 四角五角
 私も観てきました!!

 すでにそんしさんが指摘されていますが、この作品の最大の特徴は映像の素晴らしさに他ならないです。CG撮影が主流となっているこの21世紀に於いてこれほどまでに愚直に現地主義をとった作品は珍しいでしょう。おまけにその現地主義はすべて歩行による移動。ヘリを使っての機材運搬はせず、ひたすら人力だけを頼りにした作品作りは時代外れと言われても仕方ないほどです。しかし、だからこそ画面越しに見ている人に伝わる情熱みたいなものがある気がします。故手塚治虫は嘗てこのような事を言っています。「作り手の情熱が視聴率を上げる」100%の真実ではないにしても、少なくともこの作品を観た人はCG合成の作品にはない情熱を感じたのではないかと思います。雷鳥のシーンなって撮るのにどれだけ時間がかかっただろうと思います。

 主演の浅野忠信は個人的には表情が乏しくあまり上手だとは思えなかったです。逆に引退して測量班の先輩役だった役所広司の方が良かった気がします。香川照之は上手いですね。木訥として純粋に山が好きで、良い味が出てました。ただ、あんな大きな子供がいる父親にはちょっと見られなかったです。唯一?のヒロイン宮崎あおい。なんとも新妻ぶりが初々しくて良かったですね。手紙を出す為に切手を舐めるシーンは妙にエロチックでした。しかし、この映画で一番格好良かったのは行者役の夏八木勲!山の上で読経する姿は渋かったです。若手測量師役の松田龍平。山岳会への競争心や山案内人に対する見下した態度とかそういった生意気な感じ、そして徐々に大人になっていく過程を演じるのですが、正直役者としてそれほど上手だとは思えないです。表情が豊かではないし、発声というか滑舌もそれほど良いとは思えなかったです。ただ、若くて生意気な感じは出ていたとは思います。

 ただ、残念なのは剣岳登頂の困難なのは分かるのですが、先輩測量班が何故失敗したのかとかなかったので何が困難だったのかが見てる側に伝わらなかったのが残念と言えば残念ですね。

 ドラマとして、人間関係の部分がいささか淡泊すぎた感はありますが、それを補ってあまりある映像の美しさは素晴らしいの一言に尽きます。監督木村大作はこの撮影を「行」と表現してましたが、まさしく「行」だったのでしょうね。しかし、CG合成が主流の昨今、このような映画作りをしてくれる人がいるのはありがたいことだとおもいます。さすが黒沢組のカメラマン!!

 評価
☆×3>感動!

 蛇足
 パンフは確かに買い!です。
 この映画は劇場の大きなスクリーンで観るに限ります。
[2009年07月06日19時45分]
お名前: そんし
公開初日に観てきました。館内はみごとに中高年でいっぱい。中には登山帽をかぶっている人も。いまや登山は完全に中高年のスポーツです。今年の夏は劔岳の中高年遭難ニュースが紙面を賑わせそうな気配。

整備されていて、そこそこの装備でも登れるようになったとはいえ、今でも剱岳は危険な山に違いなく、毎年死者が出ている山です。

パンフレットが、山の写真集のようでとても立派にできていますので、映画に行かれたら、ぜひひとつ買ってくることをお勧めします。

新田次郎の原作の映画化ですので、最初から最後まで山岳映画ですが、山に興味がない人でも充分楽しめると思います。思わずうるっとくるシーンもありますしね。CGを一切使わない映画のほうが迫力があることを証明してくれた映画のように思います。

あれをCGで作ったとしたら、きっと制作費はそっちのほうがたくさんかかって、それでいて山登りの実戦経験がない技術者が作ったCGのまやかしに、多くの登山ファンが気づいてしまい、興ざめしたことでしょう。

少し前に、谷川岳の映画をやってましたが、あのときだって、登山ファンには、「あの崖は、谷川岳じゃなくて、どこそこの壁だ」などと、みんなパレてしまい、あまり楽しめない出来になってましたが、今回ばかりは、実写にこだわって撮られていることが、手に取るようにわかる映画で、登山家もうならせたと思います。

雪崩シーンだけは実写というわけにいかなかったと監督が苦笑してましたが、逆に言えば、それほど実写にこだわった映画だということになります。

実際の測量隊が登頂した日と全く同じ日に撮影しようとしたら、雲が晴れなくて断念することになって、あらためて4日後に撮影しなおしたのだそうです。

こだわりすぎですが、そのくらいしないと登山家さえ納得させられるほどの映画は撮れないということなんでしょうね。

そんし

[2009年06月22日19時23分]
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