テーマ:足利学校国宝展

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お名前: そんし
いま史跡足利学校内の足利学校遺跡図書館では、国宝4点の書籍集(「文選」「周易注疏」「尚書正義」「礼書正義」)を一同に展示している「足利学校国宝展」が開催されています。もちろん私も胸をときめかして行ってきました。

これが都内の美術館か博物館あたりで開催されたら、行列が出来るほどの人が集まる大きなイベントになったと思いますが、田舎で知る人も少なくひっそりと開催されたのは幸いなことです。じっくり時間をかけてのぞき込むように見学することができました。

国宝の一般公開は、いままで環境が整わなかったため、一度も行われたことがなかったと解説されていましたが、実はわたしは、子供の頃に会議室の長テーブルの上に無造作にむき出しに広げられて展示されたこれらの書籍を、いちど見たことがあるのですけれどね。今では考えられないことです。たぶんいちどだけ曝書(本の虫干し)を一般公開した際に見たのだと思います。そのときは、そんなにすごい書物だとは認識していなかったものですから、記憶はあいまいです。

どのくらいすごい本なのかは、これが宋の時代の刊行本で、すでに本家中国では失われ、世界でここにしか残っていない最古の刊本のため、研究者はここに来るよりない本だというだけでも伝わるかと思いますが、一般にはそれでもわかりにくいですよね。

でも「昭和」「平成」の元号は、「尚書正義(しょうしょせいぎ)」、「明治」「大正」の元号は、「周易注疏(しゅうえきちゅうそ)」が出典だと言えば身近な話題として、そのすごさが理解できるのではないでしょうか。今回の展示では、その出典部分のページを国宝の本物で直接見ることが出来ます。

「文選」は、現存する最古の詩文集です。科挙の試験には必ず出るので、これをマスターすれば科挙に必ず合格できると言われたほどの必読書でした。地元ではお土産のお菓子の名前になっているほど、よく知られた国宝です。

「礼書正義」は、すべての礼儀作法の原点は、ここに書かれているといってよいほどの原書になっている書物です。中庸、大学などはこの本から出ています。

日本には、宋代の国宝書籍は全部で13点が指定されています。そのうちの3割の4点が足利学校にあることになりますね。ちなみに「書籍」ですので国宝4点とは、4冊という意味ではありません。員数はたとえば文選で21冊あります。

足利学校国宝展は、足利学校の拝観料を払って敷地内に入れば、展示室そのものは無料で入れます。立派な装丁の記念冊子もなぜか無料でもらってしまいました。ミュージアムグッツとして2000円くらいで売られていても買ってしまいそうな本ですので、びっくりして「本当にもらえるのですか」と聞き返してしまいました。

国宝展示という制約のため、展示期間が極端に短いのと、次回開催があるかどうかもわからない貴重な展示なので、関東地方に住む歴史ファンなら、多少無理してでも見学に行かれることをぜひおすすめします。

展示期間
平成28年10月22日(土曜日)〜平成28年10月30日(日曜日)

開催時間
午前9時00分〜午後4時30分(受付は午後4時00分まで)

場所
栃木県足利市史跡足利学校内足利学校遺跡図書館

足利学校参観料
一般:420円(20人以上の団体:340円)
高校生:210円(20人以上の団体:170円)
中学生以下および障がい者無料
Suica、Pasmo利用可

アクセス
東武伊勢崎線足利市下車徒歩15分
JR両毛線足利駅下車徒歩10分
北関東自動車道足利ICより車で15分

駐車場
足利学校東側に市営の無料駐車場あり。

ワンポイントアドバイス

都内方面から足利市へは、浅草始発または北千住乗換の東武特急「りょうもう号」が便利です。またはJR宇都宮線久喜乗換なら、各駅でもさほどの差はありません。ちなみに「りょうもう号」は、スカイツリー駅にも停車します。

車の場合は、足利学校の無料駐車場が混雑している時は足利氏邸宅跡(鑁阿寺)北側道路のさらに北にある無料駐車場がおすすめ。

駐車場入り口がさらに北側にあって非常にわかりにくく、案内板もありませんのでGoogleアースなどで調べてから行かれることをおすすめします。わかりにくさゆえに、ここが満杯になることはあまりなく、いつでも駐められる広々とした駐車場です。鑁阿寺境内を抜けていけば足利学校は割と近くです。それに足利学校と鑁阿寺はワンセットの見学コースなので、むしろこのほうが便利です。

そんし

[2016年10月23日14時17分]
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