テーマ:インデアンと日本人

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お名前: カーター
昨日の「世界不思議発見」(TBSテレビ)は幕末の通詞であり日米和親条約の締結
などで活躍した森山栄之助の話でしたが、森山の語学の能力についての誇大な表現
がありましたので、補足説明をします。

アメリカインデアンのチヌーク族の血を引くロナルド・マクドナルドは、日本人が
インデアンの先祖であると信じて捕鯨船に乗って日本に密航し、長崎で通詞達に英
語を教えました。マクドナルド以外にもアメリカ人の漂流者は多く、ルールを守ら
ない荒くれ者が多かったのですが、マクドナルドだけは全く違っており、礼儀正し
く日本人に尊敬の念を持っており、しかも日本人に似た容貌をしていたため、森山
らはマクドナルドから英語を学ぶことにしたものです。

マクドナルドを含めた漂流者達は、アメリカ行きの船で送還されましたが荒くれ者
達がアメリカに帰ってから日本での扱いが悪かったことなどを言いふらしたために
新聞などに悪く書かれ、その内容を知っていたためにペリーは漂流者の扱いを真先
に日本側に善処するよう要求したと言われます。日本は技術が遅れているだけで、
文明的に劣るものではなく高貴であることから和親条約の締結となったものです。

しかし、いくら森山が優秀であるとは言ってもマクドナルドから英語を習ったのは
たったの4か月であり、十分なものとは言えませんでした。しかもベースとなる語
学の知識はオランダ語でしたから、条約の条文を理解したり執筆したりする専門の
英語までは理解ができていなかったのです。そこで、交渉の影で活躍したのがアメ
リカで教育を受けたジョン・万次郎(中浜万次郎)であったと言われています。し
かし英語に堪能であっても日本語の教育を受けずに船乗りとなったため、英文を正
式な日本語に直す翻訳の能力は弱かったため、前面に出ることができなかったと言
われています。

マクドナルドや森山について詳しいことを知りたい方は、吉村昭著の「海の祭礼」
文春文庫をお読み下さい。昨日のテレビではマクドナルドが日本を去る時に「ソイ
ナラ」と言うのを聞かれたと思いますが、これは本当にそのように言ったと「海の
祭礼」に書かれています。同書の最後の部分を下記の通り引用します。

「ラナルド・マクドナルドは、1849年に日本をはなれた後に、香港からシンガ
ポールへ行き、イギリス船シー・ウイッチ号の船員になった。船はマドラスにむ
かったが、インド洋の沖で難破し、かれは辛うじて岸に泳ぎついた。その後、オー
ストラリアのメルボルンに近いバララトで金鉱堀りに従事、ヨーロッパへおもむい
て、ローマ、パリ、ロンドンをまわり、1853年に北アメリカにもどった。
・・・・臨終の折にかれは、看病をしてくれた姪にむかって、「ソイナラ(さよう
なら)、マイ・デイア・ソイナラ」と別れの言葉を口にしたと言う。彼の墓は、ト
ロダの高原にある。」
                   吉村昭著「海の祭礼」文春文庫

[2006年12月03日16時26分]
お名前: カーター
 広嗣さん、「ズニ族の謎」の読了お疲れさまでした。
日本人が北米に来たであろうとする物的証拠として、
カリフォルニアのマリン郡の貝塚から日本の槍が発見さ
れたこと、陶器などです。
 しかし、私自身が持つ病気としてまた、同時にズニ族
も持つ病気と言うことで「腎不全」が指摘されています。
ズニ族は、ナバホ族の約6倍、近隣のホピ族の約4倍も
腎不全にかかる確率が高いそうです。日本人も全般的に
腎不全が多いと言うことでズニと遺伝的な共通性がある
のではないかと著者は指摘しています。
 
[2005年07月06日22時25分]
お名前: 広嗣
 「ズニ族の謎」を読んだ感想です。

 確かにこの本に書いてあることは、非常に興味深いことです。著者の仮説が正しくても間違っていても、海を通した人々の交流や移動に示唆を与えていると思います。

 著者が日本からの移住者が来たと考えている13世紀には、日本族は既に海洋民族ではなくなっていましたが、海との関わりを絶っていたわけではありません。後の時代になりますが、ジョン万次郎や大黒屋光太夫のように嵐にあって漂流し異国に辿り着いた人がいることも知られています。しかし、嵐にあって漂流し異国に辿り着いたのは、この二人と中間達だけだったのでしょうか。

 例えば、光太夫達がシベリヤに流れ着いた当初、現地の政府から生活費が支給されています。これは単なる好意や同情でなく、制度として行われたもののようです。だとすると光太夫以前にも少なからず漂流してきた人がいたことの現れですし、帰国を画策しているさなかに光太夫達は自分達よりも前に漂着し客死した人がいることを知ります。

 シベリヤ沿岸は北米大陸西岸につながる海流の途中にあります。

 ところで、今月末は昨年末のインド洋大津波から6ヶ月が過ぎたということで、被災地の様子が何度か取り上げられていました。現在では国際機関の援助があって何とか被災地での生活は続けられているようです。しかし、この本が仮定している13世紀は国際機関の援助などは期待できるはずもありません。精々近隣の村が手を差し伸べてくれるくらいです。

 この他にも戦乱や自然災害、こうしたものに伴う飢饉といったものがあり得ます。

 戦乱や災害に限りませんが、何らかの理由で住み慣れた土地を離れた人々が、北米大陸西岸に辿り着いた可能性は考えられます。

 著者の仮説が正しくても、何年何月何日にどこを出発した人々が辿り着いたものかを証明するのは、困難でしょう。そういう証明を求めるのは、逆に重箱の隅をつつくようなものですし、空を飛べないキウィに空を飛べと言うようなものです。


[2005年06月30日03時20分]
お名前: カーター
 広嗣さん、わざわざ「ズニ族の謎」を買って頂き申し訳ありません。読み物としては
この本は面白いです。これから検証の作業が必要だと思います。できれば、定年後に
ズニ族の村にも行って見たいところです。
 ところで、私も昨年岩波文庫の「イリアス」を読みかけたのですが、読みにくいので
途中でギブアップし、阿刀田高の「新トロイ物語」を読み、トロイの滅亡からローマの
建国までの話を知りました。
 それではごゆっくり読書をお楽しみ下さい。



[2005年02月06日14時30分]
お名前: 広嗣
 私も最近「ズニ族の謎」を買ったのですが、「トロイ」を見た後で買った「イリアス」が、まだ読み終わっていない有様。読み始めるのがいつになるかは、不明の状態です。


[2005年01月29日21時46分]
お名前: カーター
 新年あけましておめでとうございます。11月に筑摩文庫の
「ズニ族の謎」と言う本を読みました。ズニ族はニューメキシコ
州に住んでいて、北米インデアンの中でも得意な言語と風習を持
っているので、著者は13世紀に日本からの移住者が来て、土着
の文化と混じりあったのではないかと言っております。

 ズニの言葉は、膠着語であり日本語や朝鮮語と同じように主語
と動詞が目的語をはさむもので、他の周辺のインデアンの言葉
とは全く異なっているそうです。

 インデアンと日本との関係を調べているうちに江戸時代に日本
に来た白人とインデアンの混血のマクドナルドのことを思い出し
ました。オレゴンのチヌーク族の娘と白人の商人の子供であった
マクドナルドは、インデアンの現状に絶望し日本人がインデアン
の祖先であると信じて、捕鯨船に乗り日本に来ます。詳しいこと
は、吉村昭の「海の祭礼」に書いてあります。

[2005年01月01日17時32分]
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